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下村健一の中と外
お仕事中を“観察”しました!
今回は、『サタデーずばッと』(2008年9月6日放送回)取材に「密着」同行させていただいた大学生が、番組作りの取材の過程で特に印象深かったことを紹介します。
番組づくりの流れは大きく分けて、会議⇒取材⇒構成⇒編集で、会議で決まったことをすぐに取材で行動に移し、取材で得たものを厳選して構成を考え、映像を編集する…という感じです。
取材に同行して感じた一番の疑問は、「なぜ、取材される側はこんなに熱心に話してくれるのだろう?」ということ。その答えは、下村さんの「聴きたい」という姿勢にありました。私は、取材される方と向かい合っている下村さんの後ろ側にいたので、直接表情は見えないのですが、下村さんの「聴きたい」というオーラを感じました。
誰でも「聴きたい」という姿勢を持っている人には「話してあげたい」「聴いてもらいたい」と思うもの。下村さんが熱心に聴くからこそ、取材される側も熱心に話すのでしょう。
「人の話を聴く時は、『取材』ではなく『傾聴』の気持ちをもつこと。『取材』だと、まさに番組の『材』料を『取』りに行くだけになってしまう」。
これは取材後の下村さんの言葉ですが、まさにその通りでした。番組で使える「材料」を探しに行こうとすると、ついつい視野を狭めてしまいがちですが、「傾聴」するうちに見えてくる事こそ「本当に伝えたい事」なのかもしれません。
今回の取材同行では、普段何気なく見ているテレビの裏側に作り手の「伝えたい」という気持ちがあることを間近で感じました。作り手が何を聞いて、その中から何を選んで、何を伝えようとしているのかを、私たち視聴者も考えないといけないなぁと考えさせられました。(あやみ)