曽我さん一家の楽しいひと時

放送日:2005/03/12

先週月曜(2月28日)、曽我ひとみさん一家4人が、マスコミに全く気付かれずに、夏川りみさんのコンサートに出掛け、楽しいひと時を過ごした。『涙そうそう』は、曽我ひとみさんの大好きな曲。それを知った夏川さんの事務所が、佐渡でのコンサートに曽我さん一家を招待したのである。カメラの放列の前での曽我さん一家しか見たことのない我々だが、マスコミのいない場所での一家はどのような様子なのか?一家に同行した、地元支援者の佐々木ひとみさんにお話を伺う。


−夏川りみさんと曽我さん一家は、交流する時間は持てたのですか?

佐々木: コンサートが始まる30分くらい前に、楽屋裏でお土産交換をしていました。佐渡の石でできているネックレスを子供達と一緒に探して、(夏川さんに)渡したと言っていました。(夏川さんからのプレゼントは)石垣島のミンサー織りという仕立てのバッグです。ひとみさんはハンドバックで、美花ちゃん、ブリンダちゃんはショルダーバックでした。ジェンキンスさんにはネクタイでした。
それから写真撮影を、皆さんで携帯や小さいカメラで撮ったりしていました。

−曽我家ではカメラマンは誰がやっているのですか?

佐々木: ジェンキンスさんもデジカメの小さいのを持っていまして、通訳の方がシャッターチャンスをうかがっていました。ジェンキンスさんが夏川りみさんから離れないものですから、美花ちゃんから「パパ、あっち行って」なんて言われていました。

−自分達だけで写りたいってことですね。「パパ、あっち行って」と言う時は英語ですか?

佐々木: いえ、日本語です。もう日本語は上手で、大体日本語でしゃべっていますね。

−そういうこと言うのはブリンダちゃんではなくて、美花ちゃんの方ですか?

佐々木: 美花ちゃんの方がはっきりとしていますね。

−ひとみさん自身は、夏川さんとどんなお話をされたのですか?

佐々木: ひとみさんが色紙を持って来ていまして、サインをお願いしていました。コンサートが終わってから、また楽屋に行って、(夏川さんの事務所の)三井社長から、りみさんのデザインしたTシャツをお土産にもらって、よろこんでいました。

−コンサート自体の様子はどうでしたか?

佐々木: 3曲ばかり皆さん一緒に立ち上がって踊ったりとか、リズムとったりとかしていました。そういう経験は子供たちも初めてですし、ジェンキンスさんにも初めてだったんですね。ジェンキンスさんはどうしていいか分からないような感じで、リズムがどんどん遅れていくような感じでした。みんなクスクス笑っていました。

−美花さんと、ブリンダさんはノリノリですか?

佐々木: そうですね。楽しかったって言っていました。

−もしかしたら、ひとみさんにとっても初めてかもしれないですね?小さい頃にはそういうコンサートには行っていないでしょうから。

佐々木: そうですね。楽しかったと思います。ひとみさんの動きは、リズミカルでした。

−家族揃って皆で踊って、楽しんだことができたわけですね?

佐々木: そうですね。コンサートが終わってから食事会をしたのですが、ノリノリの感じでひとみさんが『涙そうそう』を歌っていました。ブリンダちゃんもいろいろ歌っていました。

−どんな歌を歌うのですか、ブリンダさんは?

佐々木: 氷川きよしくんの『ずんどこ節』ですね。あとは森昌子さんの『先生』とか。

−日本語のレベルはどのような感じですか?

佐々木: 美花ちゃんはメールとかもちゃんとできますし、ブリンダちゃんもやっています。漢字の勉強にも入っています。早いですね。

−美花さんや、ブリンダさんもメール交換するようなお友達がもうできつつある?

佐々木: ・・・私です。(笑)「今何してるの?」とか。

−その食事会というのは、何人くらい参加されたのですか?

佐々木: すごい大勢でびっくりしたのですが、30人位いました。飲んで食べている組と、ブリンダちゃんやひとみさんは音楽が大好きなので、10人くらいのカラオケ組に分かれて。

−ジェンキンスさんはどちらに?

佐々木: 飲み食いの方に。ジェンキンスさんは、2月19日が誕生日でした。家族でケーキを注文して食べたと言っていました。チョコレートケーキなら、ブリンダちゃんも食べられるので。

−じゃあ、コンサートの二次会が、皆で集まった誕生会を兼ねたような感じですか?

佐々木: そうですね、ついでに(集まった)という感じです。

−そうしたパーティーで、ジェンキンスさんや、美花さん、ブリンダさんから、北朝鮮の話とかは出てくるのですか?

佐々木: パーティーの中ではなかったのですが、車の中では、「こういうコンサートは北朝鮮ではない」と言っていました。

−周りの人たちは、北朝鮮の話題をことさら聞いたりするのは、気を使って避けていらっしゃりするとかはあるのですか?

佐々木: 何気なく問い掛けたりすると、ジェンキンスさんは「とんでもない国だ」と言っていますね。手紙がなかなか全部届かなかったこととか、自分で郵便局まで取りに行ったとか、そんな話も聞いたことあります。

−ジェンキンスさんは、女性陣がカラオケに行ってしまって、お酒の部屋でどんな話をしていたのですか?

佐々木: 私もカラオケ組なので、聞いた話ですけど、英語のできる方が二人いたんで、楽しそうでしたよ。

曽我さん一家が帰国した時から私が気になっていたのは、北朝鮮政府からの抑圧に代わって、日本で常時マスコミから注目されてしまっているという意味での“抑圧”からいつ頃自由になるのだろうか、という懸念だった。

−今回は、コンサートという大勢の人が集まる場所でしたが、全くそういうのからフリーでいられたわけですか?

佐々木: 裏口から入って裏口から出たんですが、それはまだまだ大変だと思いますね。

−客席で、周りのお客さんの反応とかはどうでしたか?

佐々木: ありますよ。でも、皆さん「こんにちは」という感じで微笑ましく見ていただいているので、ありがたいと思っていますけど。

−精神的なプレッシャーになるような雰囲気ではないのですか?

佐々木: ないですね。

ニュースに報じられないこうした動きを聞くと、ほっとする。曽我さんファミリーは、静かに少しずつ、佐渡の生活に馴染んでいっているようである。

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